2025年5月11日放送の情熱大陸に出演したことで、注目を集めている和ばら作家の國枝啓司(くにえだ・けいじ)さん。
華やかさよりも、“やわらかさ”“かわいさ”“自然との調和”を大切にするそのバラづくりは、観る人の心を静かに打ちます。
今回は、そんな国枝啓司さんの経歴、学歴から、国枝啓司さんの農園Rose Farm KEIJI(ファームローズケイジ)の見学方法などをリサーチしてみました。
お楽しみくださいね。
- 國枝啓司の経歴・学歴
- 息子・國枝健一さんとの取り組み
- 農園Rose Farm KEIJIの見学方法
國枝啓司のプロフィール
國枝啓司(くにえだ・けいじ)さんは、滋賀県守山市出身のバラ育種家・和バラ作家です。
1956年生まれ。1976年に父が営む「國枝バラ園」に就農し、以後40年以上にわたり「和ばら(WABARA)」と呼ばれる独自の品種群を作出してきました。
彼の手がけるバラは、色の強さや派手さではなく、“やさしさ・かわいらしさ・風に揺れる自然な姿”を大切にしており、日本人の繊細な感性に響く花として注目を集めています。
2003年には滋賀県守山市にて「Rose Farm KEIJI」を設立。現在では80種以上の和ばらを開発し、海外8カ国にも展開されています。代表作には、皇后雅子さまへの献上品「プリンセスマサコ」、神戸元町のシンボルローズ「ときめき」などがあります。
國枝啓司の経歴

國枝バラ園への就農と育種家としての出発
國枝啓司さんがバラの道に進んだのは、1976年、20歳のとき。
父が営んでいた滋賀県守山市の「國枝バラ園」に就農し、当初は切り花用のバラ栽培に従事していました。
しかし、既製品としてのバラにどこか違和感を覚え、「もっと感性に響く、自分自身が“ときめく”バラを作りたい」と思うようになります。
その思いがきっかけとなり、1981年には単身ヨーロッパに渡り、ドイツやフランスでバラ育種の技術と哲学を学びました。
当時から國枝さんは「美しさとは整いすぎたものではなく、野に咲く自然な姿にこそある」と考えていたそうです。
「プリンセスマサコ」など代表品種の作出
帰国後、長年の試行錯誤の末に誕生したのが、日本的な美意識を反映した“和ばら”です。
特に2000年代初頭に作出された「プリンセスマサコ」は、皇后雅子さまのご成婚にあわせて献上され、國枝さんの名を全国に知らしめるきっかけとなりました。
このバラは、やわらかな中間色と、ふんわりとした花びらの重なり、楚々とした姿が特徴。
従来の「大きく、色鮮やかで、豪華なバラ」とは一線を画し、「しなやかで、かわいく、余白のある美」を体現する花として、園芸ファンやフローリストから高い評価を受けました。
「和ばら」という概念の誕生と世界展開
2003年、國枝啓司さんは「Rose Farm KEIJI」を立ち上げ、自らのブランドを本格始動。
和ばらは徐々に日本国内の高級花店やホテルウエディング、さらには海外のフラワーデザイナーにも注目され、現在ではコロンビア、ケニア、アメリカ、イギリス、オランダ、メキシコなど、世界6か国以上に提携農園があるほどの国際的ブランドに成長しました。
國枝啓司の学歴は?

出身の高校・大学
國枝啓司さんの学歴(高校・大学)に関する具体的な情報は、公式には公表されていません。
プロフィールやメディア出演、インタビュー記事などでも、学校名や専攻といった記述は確認されておらず、彼の人物像は“実践と哲学”の中で語られていることが特徴です。
しかし、それは決して学びが浅いということではなく、むしろバラ育種に必要な知識や感性は「土の上と人生から学んだ」という姿勢の現れともいえるでしょう。
ヨーロッパ研修と現場主義の学び
國枝さんがバラ育種家として本格的に歩み始めたのは、1976年に父親のバラ園に就農した後、1981年には単身ヨーロッパに渡り、ドイツやフランスでバラ育種の技術・思想・美意識を体得しました。
この海外研修こそが、彼にとっての「第二の学校」だったともいえます。
生産性重視の大量栽培に限界を感じていた彼は、現地で“品種づくり”という深い世界に出会い、「バラに美しさや感情を込める」という発想に転じていきます。
このように、國枝さんにとっての“学歴”は、机上ではなく土の中と世界の現場で培った哲学と経験そのものなのです。
学歴よりも大切な「哲学」と「対話の力」
現代ではしばしば「どこの大学を出たのか」が重視されますが、國枝啓司さんの生き方は、「学歴ではなく、生き方で何を学んできたか」の重要性を体現しています。
和ばらの花々が持つやわらかさ・はかなさ・かわいらしさは、単なる技術ではなく、花との“対話”の中でしか生まれないものです。
その意味で國枝さんは、自然・風土・植物を先生として学び続ける“終わりなき学びの実践者”といえるでしょう。
息子・國枝健一さんの取り組みとは?

就農からブランド構築へ──父の背中を追って
國枝啓司さんの息子、國枝健一さんは、2006年に「Rose Farm KEIJI」に就農し、父とともに和ばらづくりに携わってきた後継者です。
当初は農園の現場での作業を中心に活動していましたが、次第にブランド運営・販路拡大・体験価値の創出といったマーケティング分野を担当し力を入れるようになります。
「WABARA」の世界観を可視化する挑戦
國枝健一さんが特に注力してきたのが、和ばらの魅力をより多くの人に“体験”として届けることです。
「ただバラを育てるだけではなく、“和ばらのある暮らし”を届けたい」という想いから、2014年には新法人「Rose Universe株式会社」を設立。
以降、WABARAブランドを単なる花の販売にとどめず、スキンケア、食、ギフト、インテリア、カフェなどへと展開していきます。
代表的なプロジェクトには以下のようなものがあります。
- WABARAの花びら茶やローズウォーターの開発
- 「Farm & Cafe」構想(農園での体験型イベントやカフェ設置)
- 定期便サービスやギフトセットの充実
- WABARAを使った空間演出や百貨店での期間限定出店
“和ばらに触れたとき、誰かの一日が少しやさしくなれば”──その想いが、商品の形やサービスに息づいています。
父・啓司さんとの役割分担と共創
啓司さんが“作る人”、健一さんが“伝える人”。
二人三脚の関係性は、まさに「和ばらの育種と文化発信」という両輪であり、「職人とプロデューサー」の理想的なチームとして機能しています。
健一さんは、父の哲学を深く理解した上で、時代に合わせたブランド表現・発信方法を模索し続けている世代。
InstagramやYouTubeといったSNS展開や、オンラインストアのユーザー体験向上にも積極的に関わり、和ばらのファン層拡大を支えています。
次世代の和ばら文化へ──引き継がれる“感性”
今やWABARAは、単なる花ではなく“暮らしの提案”として認識され始めています。
その変化の中心にいるのが國枝健一さんであり、父の哲学を守りながらも、時代とともに進化する“和ばらの今”を牽引する存在です。
和ばらは、「咲いている姿そのものが物語を語る花」。
健一さんの手によって、その物語は、世界中の暮らしの中にそっと届けられつつあります。
Rose Farm KEIJIとは?

農園の場所・環境・創設背景
Rose Farm KEIJI(ローズファーム ケイジ)は、滋賀県守山市、琵琶湖のほとりに広がる自然豊かな土地にあります。
2003年に國枝啓司さんが独立して設立したこの農園は、ただの生産地ではなく、“和ばらという哲学を育む場所”として全国から注目を集めています。
標高の低いこの地域は、湿潤な気候と豊かな土壌に恵まれており、バラにとって理想的な育成環境が整っています。
水源や風通しも重要な要素とされており、農園内には自然の流れや陽の光を意識した区画づくりがなされています。
「森にならう育て方」=自然と共生するばら作り
Rose Farm KEIJIの最大の特徴は、國枝啓司さんが提唱する「森にならう農法」を実践していることです。
これは、自然界にある“森”のように、外からの介入を最小限に抑えつつ、植物の本来の力を引き出す栽培方法です。
農薬や化学肥料に極力頼らず、土壌そのものの生命力とばらの“意志”に任せて育てる。
しなだれるように咲く姿、あえて外側の花びらを落とさない発送方針などは、人間の「美のコントロール」から解放された、自然な美しさの表現です。
「ばらを“いのち”として届ける」。その考えは、Rose Farm KEIJIのすべてに息づいています。
世界展開とブランドの信頼性
Rose Farm KEIJIは、現在世界数カ国の提携農園に和ばらの育種・栽培技術を提供しており、国際的なフラワーアーティストや高級ブーケブランドからの信頼も厚い存在です。
一輪の和ばらが持つ「余白」「呼吸感」「可憐さ」は、日本ならではの感性として世界中に響き、近年ではフランス、シンガポール、アメリカ、台湾などでも高く評価されています。
農園はただの生産拠点ではなく、「和ばら文化の発信地」として、これからの“花と暮らし”を提案し続ける場でもあるのです。
Rose Farm KEIJIの見学はできる?【※基本非公開】
上記の通り、公式Instagramによると、Rose Farm KEIJIの農園は、イベント的に開催されているようです。
見学は“イベント時のみ”に限られる(通常は非公開)
SNSやテレビ番組を通じてRose Farm KEIJIに興味を持ち、「実際に訪れてみたい」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、Rose Farm KEIJIは基本的に“一般公開はしていません”。
農園は通常、育種・出荷・研究などの業務で多忙なこともあり、個別の見学受付や一般の立ち入りは不可となっています。
訪問できる機会は限られており、不定期で開催される特別イベント(ファームツアー等)のときにのみ、見学が可能です。
※問い合せが殺到すると業務の邪魔になるので、止めましょう!
ファームツアーの開催実績と参加方法
過去にはInstagramなどで事前に募集が行われ、季節限定でファームツアーや撮影会が開催された実績があります。
その際には、参加者に向けて園内の散策や、和ばらの育種についての説明、花摘み体験などが用意されることもあります。
ただし、開催頻度は不定期かつ人数限定のため、応募開始時にすぐに気づけるかどうかが鍵となります。
「まいにちわばら」に登録しておくとイベント情報を逃さない
見学やイベントに参加したいと考えている方におすすめなのが、Rose Farm KEIJI公式の無料メールマガジン「まいにちわばら」への登録です。
このメルマガでは、日々のばらの様子や、WABARAにまつわるコラムが配信されていますが、イベントの開催情報が最速で届くかもしれません。
🌸 まいにちわばら 登録ページ
https://www.wabararose.com
登録しておくことで、ファームツアーや限定販売などの“わばらのある特別な日”を逃さずキャッチすることができます。
また、Instagramで上記のようにファームツアーの情報も配信されるので、日々チェックしておくといいでしょう。
WABARAはどこで買える?購入方法まとめ

「情熱大陸」を観て、WABARA(和ばら)を実際に手にしてみたくなった方も多いのではないでしょうか。
ここでは、WABARAの入手方法について、公式情報をもとにわかりやすくまとめました。
公式オンラインストアでの購入がもっとも確実
WABARAシリーズの花束やギフト商品は、Rose Farm KEIJI公式オンラインショップ(https://www.wabararose.com)で直接購入することができます。
主な商品カテゴリー
- 生花の花束・ブーケ(定番・季節限定)
- ギフト用和ばらセット(誕生日・記念日向け)
- 定期便(「わばらのある暮らし」プラン)
- スキンケアアイテム(ローズウォーター・ハンドミスト)
- 和ばら茶・エディブルローズ(食用)
配送日時の指定やメッセージカードの同梱も可能なため、贈り物としても非常に人気です。
和バラの人気ランキング|迷ったらまずはこのアイテムから
WABARA公式オンラインストアでは、季節ごとに表情を変える和ばらや、スキンケア・食用アイテムなど多彩な商品が販売されています。
その中でも特に人気のある商品は、「美しさ」「香り」「贈り物としての特別感」がそろった“和ばららしい”逸品ばかり。
ここでは、初めての方にもおすすめできる注目度の高い人気商品をいくつかご紹介します。
和ばらの花束セット(10本・15本・20本)
WABARA定番の生花商品。「ふわりと咲き、香りまでやさしい」と評判の和ばらをブーケとして束ねた、贈り物にもぴったりな商品です。
サイズは10本・15本・20本と選べ、記念日や誕生日はもちろん、「自分へのご褒美」として購入するのもいいですね。
WABARA育種キット(STEP UP KIT)
和ばらを自宅で育ててみたい方に人気の「飼育キット」。土・ポット・肥料がセットになっており、初めてでも育てやすい構成。
“和ばらと暮らす”というライフスタイルを始めたい方におすすめのエントリー商品です。
ばらの花びら茶
WABARA農園で食用のために、無肥料無農薬で育たられた食用ばらのお茶です。
「かおりかざり」、「結」、「ゆかり」、「カゲロウ」「ダマスクローズ」の合計5種の味わい、香りが楽しめます。
WABARAスキンケア(セラム・オイル・ローズウォータースティック)
和ばらの花びらから抽出された保湿成分を活かしたスキンケアシリーズです。すぐに完売したことがある人気のスキンケア用品です。
まとめ|國枝親子が育てる“和ばら”の未来
和ばらは、ただ美しいだけの花ではありません。
その一輪には、國枝啓司さんの哲学と、息子・健一さんの創造性が織り重なった「生きた物語」が宿っています。
育種家として40年以上、土と向き合い続けてきた國枝啓司さん。
「かわいくて、余白があって、風になびくような花を作りたい」──その想いは、WABARAというブランドの根幹となり、世界中に静かな感動を届けています。
一方、次世代を担う國枝健一さんは、「和ばらのある暮らし」をテーマに、農園体験・ギフト・スキンケア・ティーなど、花を“ライフスタイル”として提案する挑戦を続けています。
農園は原則非公開ですが、メルマガやイベントでその世界観に触れるチャンスもあります。
また、通販や定期便を通じて、和ばらは私たちの生活にやさしく寄り添ってくれます。
「一輪の花が、その日を少しだけやさしくしてくれる」
和ばらとは、そんな魔法のような存在なのかもしれません。
あなたも今日から、“和ばらのある日々”を始めてみませんか?